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2005年05月05日

●【京都の旅】消費される京都

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旅も3日目。本日は朝から西宮のa氏と連絡を取り合い、京都で合流することに。その連絡を取り合うなか、大学時代からおそらく一度も会っていないであろうM氏、S氏も合流してのプチ同窓会になることになった。 とりあえず合流までの時間、錦でも行って時間をつぶそうかとC氏邸を早めに出て南下。その途中、骨董品店を発見。一昨日も実は覗いていたのだが少し高値なような気がして中には入っていなかったのだが、よくよく見てみると意外と良心的な値段だったので奥へ奥へと入り込む。


このお店、奥へ奥へと入り込んでもどこまで行ってもお皿や骨董が並んでいて、鰻の寝床のほとんどがお店状態。店主に誘われるがままに奥の座敷へと入りこんでしばらく品々を眺めていた。

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すると店主のおばちゃんが声をかけてくれた。やっぱり赤岡で買った草履を見て声をかけてくれたらしくて、「どこで買うたん」と。高知からおいらはきたんですよと返事をするとどんどんのってきて、京都話にどんどんと突入。おばちゃんは生粋の京都人で、南北は御池〜錦、東西は柳馬場〜烏丸エリアでの「おばんざい」のお店や、これから行こうと考えていた錦のお店のことについて色々聞かせてくれた。
 それによると、京都では「おばんざい」なんていわへんということ、そういうお店の大抵は京都人やなくて東京や大阪から稼いだろう思うて来た人たちばっかりということ、錦にしても最近は立ち食いの店が増えたけんど京都人はそんな立ち食いなんてせえへんとういうこと、何より京都のテレビで京都の観光の未来を「おえらさん」が話しているところを見たけんど「京都に泊まって貰う」もしくは「京都に連泊」してもらうために夜間参拝や錦での立ち食い、その他諸々の観光政策を行政が率先して進めていかなあかんみたいなことをいいよって『アホか』思うわ〜ほんなん京都で地元でずっとがんばりよる人がのんびりとやったらえいんよそんなことしよったら飽きられる・・・みたいなことをマシンガンのように話してくれた。
 なるほどおいらが今回京都で思っていた不思議がここで氷解。寺町三条から烏丸三条にかけての一帯のリノベーション店舗の異常な跳梁跋扈、一見さんにもやたらと愛想のよいお店、おばんざいのお店が建ち並ぶ柳馬場・・・すべては京都というイメージを消費しているだけのこと。リノベーションもおばんざいも出始めは良かったかも知れないが、京都といえば「それ」だらけになりつつある今、果たして何がリノベで、果たして何が京都なのかが見えなくなってきている。アイデンティティの喪失にすらつながりかねない事態とすらいえるのかも知れない。
 第一、おばんざいという言葉が京都では使われていないということにも驚いた。まさにまやかし。もしくは演出。その中で京都を訪れる人や、京都に暮らす人がそれこそが「京都」だと思って闇雲に消費する。京都の場合には「本物のお客」も多いからそれで本家や本物が廃れるには至らないかも知れないが、京都の「本物」を考える上で脅威であることにはかわりない。
 果たして、本当の京都ってなんだろう。そこには、まだまだ辿り着けない。たぶん、この歳では、また今の京都との関わりの中では、おいらには辿りつくことはできなさそうだ。そしてまた、すぐに表も裏も読めてしまう東京や大阪とは違う深みが、やっぱり京都にはあるなんてことも感じたりしてみた。

 その後京阪三条でA氏、M氏、S氏と再会。A氏は一昨年大阪でモノポリー大会をした時に会って以来、MS氏は卒業以来だから9年ぶり! だけどあんまり2人とも変わっていなくて、おいらも含めて4人が出身学科の「行き遅れ気味組」だったりする。
 そのまま同級生たちの消息話をしつつ先斗町から高瀬川沿いを下り、五条大橋横のefishへ。この店は京都のリノベの嚆矢の中の嚆矢とでもいうべき店で、結構著名な工業デザイナーさんが経営しているお店だ。鴨川と高瀬川に挟まれた古いビルで、1〜2階がカフェ。相当賑わっているようで、満席に近い。そういえば京都の最後の2年間はこの店からみて五条通の向かい側にあるマンションに暮らしていたのだが・・・。
 通されたのは鴨川を眺めることのできる2階の席。なんだか気持ちがいい。隣では外人さん夫婦が仲むつまじくお喋りしたりしている。M氏が卒業以来所属しているW建築工房での仕事の話、高知遺産の話、フリーペーパーIdletalkの話(ここで「畑」の休刊とIdletalkの再刊の方向を決めた)、金沢の21世紀美術館や沢田マンションの話などなど。話は延々3時間、近いうちに高知建築ツアー(牧野植物園・絵金蔵・沢田マンションなど)をする話や飛田新地にある料亭での造形大1−5期生同窓会の話なんかを決めてみたりする。身軽な分だけ話も早い(笑) やっぱり旧友はいい。いまの高知の友達ももちろん大切だし心地がよいけど、旧友と過ごす時間の気楽さや時間感覚はまた違う心地よさがある。おいらは「縁が切れる時は切れる」もんだと思っていたんだけど、縁は切ってはだめだし、ほんのわずかでも縁を保っておくことが大切だと感じたりしてみた。まあこれもある程度mixi効果というべき部分もあるんだけど(S氏以外はC,A,M,おいらともmixiユーザー)。。。

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efish 京都市下京区木屋町五条下ル西橋詰町798-1 075-361-3069

 その後六角三条の駸々堂(今は名前が変わっているけど忘れた)まで凄まじい人混みの中をゆく。ここでS氏の勤めるF事務所の本とかも見せて貰い、氏が設計に係わった建物の写真も見せて貰う。きれいで、なんか昼寝したくなる感じ。高知にもしあったら、ちょっとヨゴレが目立つかも知れないけれど、強烈な光線が建物とよく調和しそうな感じだ。
 ここで解散。おいらはまだ本を見たりなかったので四条のジュンク堂までとぼとぼ歩き、アートNPOの本をやっと入手してC宅へ帰宅。
 疲労困憊。C氏の九州風ひじきと島原名産というワカメのお菓子、納豆オムレツを肴に軽くA氏と3人で飲み、A氏見送りついでに錦の近くにある「錦湯」へ突入。昨日は寺町の銭湯でまあ普通の銭湯だったんだけど、今日はレトロ銭湯。見るからに古い。そして入ると番台がでかすぎて女湯の更衣室も半分くらい見えている。更衣室のカゴは竹を編んだもので、常連さんのには名前も書かれていたりして。もうこれだけでもちょびっと銭湯文化財。
 お湯は熱すぎるくらいでのんびりとは入れない。だけどなんとか耐えてレトロ銭湯を楽しむ。一昨年西陣の町屋に暮らすちば氏を訪ねた時には「船岡温泉」に連れて行って貰ったが、この船岡にも負けない風情がある。船岡はかなり中身はリニューアルされていたから、古さが全面に出ているという意味ではこちらの方が上かも知れない。
 帰り、出る折りに主人に「古いですね〜でもすごいいい雰囲気ですね」と声を掛けると、とても喜んでくれて、「他にもいろいろやりよんで」とか言いながら資料を見せてくれた。銭湯ライブや落語会とかもよくやっているらしくて、結構全国からお客さんも来るらしい。そら来ますねこの雰囲気だったら。

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錦湯 堺町通錦小路下ル八百屋町535 075-221-6479
http://www.lookpage.co.jp/topics/no021220/index2.html


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コメント

はじめまして。
船岡温泉をググッていたら、この記事にたどり着きました。
私は、子供の頃京都に住んでいて、今はずっと東京なのですが、このブログを拝見して、とても合点が行きました。私の記憶のなかの京都は「消費される」以前の京都だったんだと・・・。
でも、タケムラさまに面白い話を聞かせてくれるようなジジさま・ババさまがまだお元気なうちに、私も京都に通っておこうと思いました。
楽しいブログを拝読させていただいたお礼まで!

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